2019年08月02日

診療圏調査について(総論)

ハルです、こんにちは。


今後、数回で診療圏調査について書きます。まずは、まとめ的な内容です。


診療圏調査は、知っている事と思いますが、その正確な理解は、意外にされていないのが現状です。そこで診療圏調査の意味をまとめます。この調査は、開業の成功・不成功を左右するといっても過言ではありません。ですから、是非この記事を読んで理解を深めてください。


 診療所(医院、クリニック)を開業する場合、はたしてその場所(物件)で開業が成功する否かを分析する必要があります。その分析の基礎になるものが診療圏調査です。通常、商店の出店に際しては、マーケットリサーチ調査を実施して、どの地理的範囲まで自店の訴求力が及ぶか(商圏)を想定し、商圏内の世帯数、年齢構成といった諸要素に購買率を掛けて売上見込みを算出し、経営計画の根拠とするといった手順を踏みますが、診療圏調査も考え方の基本はそれと同じです。


 人口構成、受療率、そして競合の内容を把握し、これらを要素に各種の分析をして、自院の推定患者数を出し、自院の事業計画を検討します。それにより、自院の開院後の経営的な分析ができます。診療所も会社や商店と同じ事業運営体ですから、この経営分析は基礎的な作業です。自院の経営状態はどうなるか、を事前に分析して開業の対策を練らないと開業は、失敗します。人口構成、競合は、比較的簡単に調べられます。受療率も厚生労働省のホームページで把握できます。

 その他、診療圏の設定をし、その中で住民からの聞き取り調査をします。この2点が、診療圏調査では、重要です。

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2018年03月19日

診療圏調査のテクニック@

ハルです、こんにちは。

前回、診療圏調査における聞き取り調査について書きましたが、今回は、その聞き取り調査のテクニックを一部披露します。20年以上実践した中で得たテクニックです。これは必読です(笑)。

まず、聞取りの相手は、女性に限定します。理由は、その情報力(地域に根ざす口コミ力)です。

次に、聞取りのエリアは、その診療圏の地形や道路状況、住民数そして、住民の年齢構成です。これらの情報を基に3エリア〜6エリアに分けて、5人から10人の住民から聞き取るのです。

そして、その地域の八百屋や飲食店にも客として行き、情報を得るのです。この聞取りは、高等テクニックです(笑)地道な聞き取り調査が、診療権調査に信憑性を与え、データのひとりあるき防止に役立ちます。


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2018年03月02日

診療圏調査について

ハルです、こんにちは。

今日は、診療圏調査について、面白い話をします。診療圏調査の内容に、聞き取り調査(ヒアリング)がありますが、この聞き取り調査をしている診療圏調査は、意外に少ないはずです。何故なら、手間がかかり、面倒だからです。しかし、聞き取り調査が、診療圏調査の中では、重要位置をしめるのです。理由は、その診療圏の住民の生の声が聴けるからです。

地域医療を利用するのは、その地域の住民です。従って、その地域の住民から、「どこの医院・クリニック、又は病院を利用しているか」、「その利用の理由は」、
「その医院・クリニック、病院に何か利用上の希望はあるか」等々、その診療圏の医療機関の利用状況や問題点を、その地域住民から生の声として聴くのです。それも診療圏内を隈なく、30人〜70人程度の人達から直接聞き取るのです。これは、大変な作業です。従って、多くの診療圏調査は、この聞き取り調査を簡略化しているのです。

ハルは、20年以上診療圏調査をしていますが、この聞き取り調査を重視しています。これにより、その診療圏の医療機関の実情が具体的に見えてきます。それによりその診療圏が、開業に適するか実質的に判断できるのです。これは経験から確信を持って言えます。ですから、診療圏調査では、聞き取り調査は是非やるべきです。そして、聞き取り調査にも色々なテクニックがあります。それは、機会を改めて書きます。
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2018年01月23日

診療圏調査についてB

ハルです、こんにちは。

今回も診療圏調査について書きます。診療圏調査は、開業準備の中で必須の作業ですが、開業後も時々参照して、自院の診療サービスの検討や立案、そして経営に利用すべきです。

例えば、自院の診療サービスに厚みを持たせる場合、自院の競合の診療サービスをチェックする必要があります。診療時間、診療日時は、どうなっているか、標榜科目はどうか、スタッフの構成はどうか等々、競合の状況を見ることで、自院の診療サービスの改善が図れます。

開業後ほとんどしないのが、競合の聞き取り調査です。開業後半年とか1年後に診療圏の住民に聞き取り調査をするのは、非常に意味があります。聞き取りにより、競合の状況が判り、自院の評判が判るからです。開院後の聞き取り調査は、是非実施してください。
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2018年01月20日

診療圏調査についてA

ハルです、こんにちは。

前回は、診療圏調査について書きましたが、今回も続きを書きます。診療圏調査の重要性は、再三書いていますが、まだまだ理解度は低いようです。要は、「開業の失敗を避ける」と言う点にあります。開業の成功は、診療圏調査の調査結果良くても他の要素、@診療サービスの内容、A広告宣伝(集患対策)、そして、B目標設定と意志力が欠けたり悪かったりすれば、開業の成功は達成できません。

開業の成功の内容は、先生により違うでしょうが、上記の@ABは必須の要素です。その他に診療圏の内容も重要になってきます。例えば、診療圏内の競合に集患がダントツのクリニック、医院があったら、推定患者数が多くても、その場所は避けるべきです。また、診療圏外に競合が多くその競合が集患に強い場合もその場所は、開業には避けるべきです。

兎に角、診療圏調査を軽視しないことです。開業は、先生の人生がかかっているのですから。失敗は避けるべきです。
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2018年01月04日

診療圏調査について@

ハルです、こんにちは。

最近、診療圏調査の内容について、色々な業者さんと話すことが多いです。その中で気になるのが、パソコンのソフトで出す診療圏調査書です。私が正確に読めないのか、又知識がないのか、出された診療圏調査書の内容を的確に読み取れないのです。

例えば、人口ですが、診療圏の範囲を物件を中心に半径1km円形(1次診療圏)、半径2kmの円形(2次診療圏)の範囲で人口を出していますが、その正確度にやや疑問があります。私は、各物件でそれぞれ診療圏を設定します。そして、その中に入る町丁字別の人口を出して、それを基に開業する科目の受療率をその人口に掛け(5歳刻みの年齢別の人口にそれぞれの受療率を掛けます)、推定患者数を出します。しかし、パソコンソフトの診療圏調査は、診療圏の人口の出し方がやや雑なような気がします。

それ以上に、診療圏の設定が雑です。診療圏の選定は、その物件の周囲の状況を地図や現地調査で確認し、自然環境(河川、山や丘、地形等)、人工物(道路、鉄道、水路、橋、住宅や工場等)の状況を見て物件からの距離を勘案して(大都市では、500m〜1km、地方都市では1km〜2km、農村等では、2km〜5km)、経験則を踏まえ総合判断して診療圏の範囲を設定します。

しかし、パソコンソフトの診療圏調査は、単に物件からの距離を基準に人口を出しています。その人口も5年毎の国勢調査を基にしているので、場合により5年前の人口です。これはやや問題です。

兎も角、パソコンソフトによる診療圏調査は、1つの参考資料にして、過大な信用を持たない方が開業成功のために必要です。
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2017年10月17日

診療圏調査の重要性

ハルです、こんにちは。

診療圏調査は、開業準備作業の中で、一番重要な作業です。この点は、色々な場面で言ってきました。理由は、開業の失敗を避けるためです。

確かに、一度の失敗は、大きな問題ではないでしょう。しかし、出来れば避けた方が良いです。失敗の経験も人生にとり良い経験ですが、負担が大きすぎると思います。まず、経済負担ですが、少ない場合でも5000万位、大きい場合は1億を超えます。そして、精神的負担があります。中高年での失敗の負い目は、大きいと思います。

人生色々な失敗があります。ハルは、失敗も人生を有意義に過ごすためには、大事だと思っています。ただ、簡単に避けることができる失敗は、避けた方がプラス面が多いです。適切な診療圏調査をすれば、開業で一、二番に多い失敗の「開業場所(物件)選定の不適切」を避けることができます。その意味で、診療圏調査は、真剣に検討して欲しいです。
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2017年03月08日

診療圏調査の再考B

ハルです、こんにちは。

今日は、診療圏調査の再考の最後です。B競合の調査について書きます。

競合とは、自院の競争相手のことです。通常は、自院の標榜する診療科目を標榜し診療している医療機関のことを言います。診療所(医院、クリニック)及び病院を言いますが、病院は、やや機能が違ってくるので、診療所を中心に考えます。この点は、自院の推定患者数の判断の時、考慮しますので大きな問題は無いです。

競合については、その内容及び住民の評価を慎重に判断します。まず、内容は、立地、規模、院長のプロヒィール、スタッフ、医療機器、開業年数等を各種の資料より判断します。私は、少なくとも一度は、その診療所を診療中に訪問し、その様子を見ます。これで色々なことがわかります。

また、住民の聞き取りも重視します。この聞取りでその競合の強さや特徴、将来性が推測できます。この聞き取り調査は、診療圏調査の中で非常に重要です。今度、聞き取り調査についてじっくり解説します。

競合の調査は、自院の競争相手の問題なので、やはり、緻密に調査し、開業してから問題が起きないようにしてください。

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2017年03月07日

診療圏調査の再考A

ハルです、こんにちは。

前回に続き、診療圏調査について書きます。今回は、Bの現地調査について書きます。現地調査をしない診療圏調査がありますが、問題外です。診療圏調査は、単なる数字や図面及び文面の判断ではないのです。数字等のデータは、基礎データであって、やはり診療圏全体を現地に行って精査する必要があります。

私は、その点が必須作業だと考えています。現地に行けば、開業物件の状況が判り、色々な問題点が明確になり、そこでの開業の判断に正確且つ緻密さが出てきます。この点は、非常に重要です。開業の成功を左右します。

また、現地を見ることで、色々な動きが出てきます、集患対策や求人対策等です。それほど現地調査は、有益且つ不可欠なのです。
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2017年03月04日

診療圏調査の再考@

ハルです、こんにちは。

診療圏調査」は、医院、クリニックの開業準備作業の中でもっとも重要な作業です。その診療圏調査が、まだ開業する先生達に的確に理解されていないようです。そこで、何回かにわたり診療圏調査の重要なポイントをかいつまんで説明します。

診療圏調査では、@その物件(土地又は建物)の診療圏設定、A各種データ収集、、B現地調査、C推定外来数の算定、D競合の調査分析が重要になります。

ハルは、その中で特に@、B、そしてDを重視しています。まず、@ですが、続きを読む
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2016年07月25日

診療圏調査の悪い例

ハルです、こんにちは。

先日、診療圏調査の実際例でちょっとひどすぎるケースを見ました。ある開業コンサルティング会社の診療圏調査書で、推定患者数を出す項目で1日の推定患者数を夜間人口を基にした推定患者数と昼間人口を基にした推定患者数を両者を足して、診療圏の1日の推定患者数としているのです。これを見て「嘘だろう!」と一瞬固まりました。

ちょっとひどすぎます。不注意だったらまだ許されますが、そのままで通しているようです。基本的な理論からして、夜間人口×受療率=1日の推定患者数は判ります。しかし、診療は通常日中行うのです。正確性を出すために、昼間人口×受療率=1日の推定患者数とするのが正確な理論化ではないでしょうか。

両者を足したらあまりにも不確定な数字が出てしまいます。それでおかしいと思わなかったのでしょうか?

posted by ハル at 21:08| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 診療圏調査(市場調査)について | 更新情報をチェックする

2009年03月11日

診療圏調査の雑学3の補足

前回書いた、診療圏調査の1内容である「聞き取り調査」についてもう少し具体的に書いたらとT院長から指摘がありました(^_^;)確かに少し抽象的です。そこで、今日は、今まであまり触れていなかった、続きを読む
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2009年03月09日

診療圏調査の雑学3

ハルです、こんにちは。旧web拍手から拍手を頂きました。ありがとうございます(10日)

今日も、診療圏調査(聞き取り調査)について書きます。続きを読む
posted by ハル at 21:39| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 診療圏調査(市場調査)について | 更新情報をチェックする

2009年03月06日

診療圏調査の雑学2

ハルです、こんにちは。

今日も前回に続き診療圏調査について書きます。きょうは、「実地調査」について書きます。

実地調査は、診療圏調査の基礎のなるものです。続きを読む
posted by ハル at 23:23| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 診療圏調査(市場調査)について | 更新情報をチェックする

2009年03月04日

診療圏調査の雑学1

ハルです、こんにちは。
3月5日、旧web拍手から拍手を頂きました。ありがとうございます。

前回お知らせした通り、何回かにわたり診療圏調査について少し雑学的な話題を書いていきます。

今日は「診療圏調査の無料と有料の違い」について書きます。続きを読む
posted by ハル at 21:29| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 診療圏調査(市場調査)について | 更新情報をチェックする

2009年03月01日

「診療圏調査について」の補足

ハルです。こんにちは。旧web拍手から、パチパチ拍手を頂きました(27日)。ありがとうございます。

最近、「診療圏調査」及び「診療圏分析」について詳しく書く必要があると感じています。理由は、意外に開業準備中の先生や院長先生方の多くが、その重要性や中身を十分に理解していないのでは?と判ったからです。

先生方、「診療圏調査」と言うのは、開業予定地の診療圏を調査し、報告レポートを提出してもらうだけだと思っていませんか?詳しいデータをもらっても、自分ではどう活用していいかわからないので、とりあえず簡易版の診療圏調査でいいよね?と考えているのではないでしょうか?

しかし、それは、違います。調査書の診療圏分析ももちろん致しますが、開業予定地も視察するのです。そして、先生と一緒に予定地へ同行してアドバイスもします。もちろん、無料から有料までいろいろな診療圏調査サービスの形がありますが、ハルが行う診療圏調査は上記の黒字の部分の診療圏調査です。

そこで私は、巷にある診療圏調査と診療圏分析を詳細に検討し、先生方の参考にしていただきたいと考えました。

今後随時(不定期)補足説明していきます。皆様のご意見もお寄せ下さい
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2007年05月25日

診療圏調査の読み方講座(おまけ)

診療圏調査書の読み方について、更におまけ(気をつけなければいけない点)を書き足します。(23日拍手を頂いていました。ありがとうございます。)
続きを読む
posted by ハル at 15:22| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 診療圏調査(市場調査)について | 更新情報をチェックする

2007年05月12日

診療圏調査書の読み方講座5

前回でこの講座は一応終了しますが、最後に「聞き取り調査」について書きます。この点については、余り書きたくないのですが(企業秘密ですから)、業界の発展のために(^^ゞ、あえて書きます。
11日拍手を頂いていました。ありがとうございます。続きを読む
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2007年05月10日

診療圏調査書の読み方講座4

今日は、「受療率」と「推定患者数」について書きます。続きを読む
posted by ハル at 22:17| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 診療圏調査(市場調査)について | 更新情報をチェックする

2007年05月01日

診療圏調査書の読み方講座3

今日は、「競合調査」について書きます。続きを読む
posted by ハル at 15:10| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 診療圏調査(市場調査)について | 更新情報をチェックする
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